朝。貴方がいなくなる。 ワタシの髪を、少しなでて。 貴方とワタシの体重を乗せたベッドが急に軽くなる。 ドアを静かにしめて、また貴方は戻っていく。 けだるい身体に温かいシャワーをあびる。 毎週金曜日の危ない秘密事。 貴方には、守るべき家も、地位も、家族すらいるのに。 それでも、ワタシは貴方を愛してしまった。 2人であったときには遅すぎた。 貴方の左手の薬指。 奥さんがいるという証。 それでも、ワタシに気を使って金曜日の夜だけ指輪をはずしてくれる。 優しい貴方・・・・。 シャワーを浴び終わり、バスタオル一枚にくるまれて。 貴方がいたベッドにまた横たわる。 少し残る、香水の匂いが。 ここに貴方がいたことを証明してる。 貴方が、寝ていたこの場所に、同じように横たわる。 もう少しだけ、いてほしかったなと思いながら。 「ただいま」その声に振り返る。 指輪をはずした貴方の優しい顔。 「どうしたの?」その声に。ジャケットとネクタイを外しながら。 「今日、休んじゃったよ」と嬉しそうに答えてしまう。 バスタオルが、脱がされる。 あついキスをして・・・貴方の温かい腕に抱かれて・・・・。 あと少しだけ、ワタシは、貴方の体温を感じられる・・・。 ジャンル別一覧
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